イラストレーター、森千章による個展。
雑誌等媒体上での発表を前提とした作品の原画を展示する、ということだけ留まらず、
その部屋自体の空間を意識した展示方法をとることによって、平凡な生活に対して
その半歩外側から観察記録をとるような作家の視点を、より身近に訪れた人自身に感じさせる。
展覧会に寄せた作家の言葉
今回の展示のタイトル、「today is boring」とは、
ロンドンの漫画喫茶の名前から引用させてもらいました。
ふといつものように、ラジオをきいていたら
世界中で漫画喫茶がオープンしているとのこと。
また各国の文化を反映した、それぞれ個性のあるお店が紹介され、
ひとつにこのお店がありました。
気にいったのはゴロがよいところ、と
個人的に皮肉った感じがとれるところ。
「毎日退屈なので、漫画喫茶でもいくか」、というアイデアと
「漫画喫茶にいったって退屈な毎日」、というアイデア
2面を思い浮かべました。
世の中便利になり、情報だって、ものだって
私達の両親世代が若者だった頃よりはずっと充実しているのに、
today is borningと感じている人が多い。
世の中の諸行無常です。
でも私はこんな現代のブルースが愛おしい。
というのでしょうか、
貪欲な人間が、気になってしかたありません。
|
推薦の言葉
森さんの描く線が好きです。もちろん、ところどころにおか
れた色彩もすごくきれいだと思います。
碇由衣 / 専門料理編集部
|
森さんのイラストはいい意味でのラフスケッチのような未完成感が、グラフィックデザインとのコラボレートにおいて、
メッセージの可能性を広げられる余地があるところに惹かれます。
ニュートラルで心地よい空気感が、見る人にとって、想像力を膨らませられる楽しみがあるのではないでしょうか。
一見すると、女性特有のナイーブな線のように見えますが、いろいろな虚飾を排した、潔さのようなものを感じさせます。
魅力的な線がとても好きです。 |